【根管治療中の偶発】折れたリーマー(ファイル)が根管内に残った!治療の失敗?原因と精密な除去・対処法を解説

      2025/12/30

予期せぬアクシデントに不安を感じるあなたへ

東京(江戸川区小岩)の根管治療専門外来|笠原デンタルオフィスで、【根管治療中の偶発】折れたリーマー(ファイル)が根管内に残った!治療の失敗?原因と精密な除去・対処法を解説

東京都江戸川区小岩で根管治療専門外来を開設しております、笠原デンタルオフィスです。

根管治療の途中、「根管を清掃する器具(リーマーやファイル)の一部が折れて、根管内に残ってしまいました」と歯科医師から説明を受け、大きな不安を抱えながら当院に相談に来られる患者様が後を絶ちません。
さらに深刻なケースとして、治療中は担当の先生から何も報告されず、別の歯科医院でレントゲンを撮った際に初めて「金属の破片が根管内に残っている」と知らされたという患者様も多くいらっしゃいます。
この「事後的な判明」は、患者様の不安と、治療に対する不信感をより大きなものにしてしまいます。

根管治療に使われるリーマーやファイルは、非常に細くデリケートな金属製の器具です。
これらは複雑に曲がった根管内を清掃する過程で、金属疲労や予期せぬ抵抗により、ごく稀に折れてしまうことがあります。
これを「器具の破折残留」と呼びます。
この事態は、患者様にとって「治療のミスや失敗ではないか?」「この歯はもう抜歯しかないのか?」という深刻な不安を招きます。

結論から申し上げますと、器具の破折は、高度な技術を持っていても、根管の解剖学的特性上、起こり得る偶発症の一つです。
しかし、その後の対応と処置の精度が、歯の寿命を大きく左右します。
適切なタイミングで、専門性の高い精密な処置を行えば、多くの場合は大切な歯を残すことが可能です。
この記事では、この「器具の破折残留」について、分かりやすく解説します。

 

なぜリーマー(ファイル)は折れるのか?破折残留のメカニズムと原因

リーマーやファイルはなぜ、そしてどのような状況で折れてしまうのでしょうか。
その原因は、歯科医師の技術的問題だけでなく、歯の持つ構造的な問題にも深く関わっています。

 

根管の解剖学的要因と金属疲労

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根管の強い湾曲(曲がり)
歯の根管が複雑に曲がっている場合、器具はその曲がりに沿って強制的に曲げられます。
器具は回転運動をするため、過度な負荷が集中し、金属疲労を起こしやすくなります。

根管の構造的抵抗
根管が非常に細い場合や、石灰化(根管が固まって狭くなっている状態)している場合、器具が根管壁に強く挟まり、その抵抗に耐えきれずに破折することがあります。

器具の再利用と疲労
リーマーやファイルは、使用回数が増えるにつれて目に見えない疲労が蓄積します。
メーカーが推奨する使用回数を超えて使用した場合、破折のリスクが高まります。

 

治療中の環境要因と技術的要因

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不十分な根管形成
根管の入り口(根管口)や上部の清掃が不十分なまま、器具を根管の奥深くまで無理に挿入しようとすると、器具がスムーズに動かず、過度な力がかかり破折します。

注水不足と摩擦熱
器具の回転中に十分な注水や潤滑剤が使用されないと、摩擦熱が発生し、器具の金属疲労が促進されやすくなります。

肉眼での限界
肉眼で手探り状態で器具を操作すると、根管の曲がりや細さが正確に把握できず、器具に不適切な力が加わりやすくなります。
専門医がマイクロスコープを標準で使用する理由の一つは、この偶発症のリスクを最小限に抑えるためです。

 

破折片が残ることで歯に生じる本当のリスク

根管内に器具の破折片が残ること自体は、金属が溶け出すなどの直接的な害よりも、その後の細菌感染のコントロールに深刻な影響を与え、結果として歯の寿命を縮めます。
破折片は、あなたの歯の治療における「大きな障害物」となってしまうのです。

 

リスク1:細菌の「隠れ家」と「出口」を塞ぐ(感染源の除去不足)

根管治療で最も大切なのは、根管の先端にいる細菌を完全に除去することです。
しかし、金属片が根管の途中に残ってしまうと、その金属片のさらに奥(根の先端側)にいる細菌や感染物質を、物理的に掻き出すことが不可能になります。

例えるなら、水道管の途中に硬い栓が詰まってしまい、栓の奥側の汚れを、外から掃除できなくなるようなものです。
細菌が取り残され続ければ、根の先端で膿が溜まる(根尖病変)原因となります。

 

リスク2:消毒薬と詰め物の「行き止まり」を作る(再感染リスクの増大)

根管内の清掃後には、消毒薬を奥まで行き渡らせ、最後に特殊な薬剤(根管充填剤)を隙間なく詰めて完全に密閉しなければなりません。
この密閉こそが再発を防ぐ鍵です。

しかし、破折片が残ると、消毒薬が破折片の奥まで十分に到達できず、また最終的な密閉用の薬剤も、破折片の手前でストップしてしまいます。
これにより、根管の先端部分は未清掃・未密閉の状態が続き、感染の再発リスクが大幅に高まります。
完全に密閉されていない根管は、細菌にとって再び侵入しやすい状態なのです。

 

リスク3:再治療の選択肢を奪う(将来的な治療の困難化)

根管治療は、どんなに精密に行っても、数年後や数十年後に再感染を起こす可能性があります。
その際、再治療が必要になりますが、根管の途中に破折片があると、治療用の器具が奥まで入ることができず、再治療自体が非常に困難になってしまいます。
破折片の存在が、将来的に「この歯はもう治療できません」という抜歯の宣告を受ける原因となり得るのです。

破折片の残留は、その後の治療のすべてにおいて「不利」に働く重いハンディキャップとなるため、その状況を正確に診断し、可能な限り除去するか、あるいは精密にバイパスして封鎖することが極めて重要になります。

 

抜歯を回避するための二つの専門的な治療処置

破折片が残った歯を残すための治療は、主に以下の二つです。
どちらの戦略を取るかは、破折片の位置、感染の有無、歯の根の厚みなどを総合的に診断して決定します。

 

1. 安全な除去を目指す:可能な限り摘出

破折片を根管内から完全に引き抜き、根管全体をきれいにして密閉できるようにします。
この処置は非常に難易度が高く、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)による拡大視野のもとで、特殊な超音波チップや専用の除去器具を使用します。
破折片を周囲の壁を削りすぎないよう、慎重に振動させたり、掴んだりして安全に摘出を試みます。
破折片が根管の浅い部分にある場合や、破折片の奥にまだ多くの感染源が残っていると診断された場合にこの治療方法が選択されます。

 

2. 精密なバイパス・封鎖を目指す:回避して密閉

目破折片はそのまま残し、その隣を迂回(バイパス)して感染源である根の先端まで到達し、根管全体を完全に密閉します。
破折片の横にできた髪の毛ほどの隙間を、マイクロスコープの拡大視野で見ながら、非常に細い器具を使って慎重に通り抜けます。
感染源をきれいにした後、MTAセメントなどの生体親和性の高い特殊な薬剤を用いて、破折片ごと、根管全体を隙間なく確実に封鎖します。
破折片が根管の深い部分に強固に詰まっており、除去しようとすると歯にダメージを与えるリスクが高い場合にこの治療方法が選択されます。
感染源がしっかり断たれ、完璧に密閉されていれば、破折片は無害な異物となり、歯は治癒に向かいます。

成功を左右する「感染の有無」という重要な判断

もし破折片が残っていても、その歯の治癒を妨げる最大の原因は、破折片そのものではなく、「破折片の奥に残った細菌」です。
つまり、破折片が残っても、破折が起きた時点で根管内が細菌に汚染されていなければ、破折片が残ったままでも治癒する可能性は十分にあります。

この細菌の有無と広がりを正確に判断し、除去が無理だと判断すれば、バイパスと完璧な封鎖によって細菌を閉じ込めることで、歯の寿命を延ばすことを目指します。

 

「折れた器具」を解決する笠原デンタルオフィスの精密治療

当院は、日本顕微鏡歯科学会認定指導医として、他院で破折片が残ってしまった難症例の再治療を専門的に受け入れています。
この難題を解決するために、以下の専門的なアプローチを徹底します。

 

診断の徹底:破折片の状況と感染度を把握する

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歯科用CBCTによる3次元分析
破折片が根管内のどの位置にあるか、破折片の長さ、そしてその先にすでに膿の袋(根尖病変)ができているかを立体的に把握します。
これにより、除去の難易度とリスクを正確に評価します。

マイクロスコープによる破折片の特定
高倍率の拡大視野で、破折片が根管壁にどのように食い込んでいるかを観察し、器具のどの部分にアクセスすれば安全に摘出できるかを詳細に計画します。

 

マイクロスコープを用いた「安全確実な除去」または「精密なバイパス」

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除去、またはバイパスの処置は、マイクロスコープなしでは成功が困難です。


無菌環境の徹底(ラバーダム防湿)
すべての処置においてラバーダム防湿を徹底し、唾液中の細菌が、処置中に根管内や破折片の隙間に侵入することを完全に防ぎます。

超音波振動を用いた除去
破折片の周囲を特殊な超音波チップで優しく振動させ、器具と根管壁の摩擦を緩めながら、ゆっくりと破折片を浮き上がらせて摘出します。
この作業は、根管壁を過度に削りすぎないよう、細心の注意を払って行います。

精密なバイパスと封鎖
除去が困難な場合、マイクロスコープを使って破折片の隣を非常に細いファイルで迂回し、感染源である根尖まで到達させます。
その後、根尖までしっかりと消毒・清掃を行い、MTAセメントなどの生体親和性の高い特殊な薬剤を用いて、破折片ごと根管全体を確実に密閉します。

 

歯の寿命を延ばすための最終的な処置(歯根端切除術)

破折片が原因で感染が広範囲に及んでいる場合、最終手段として外科的な処置を選択することもあります。
破折片が根の先端近くにあり、除去やバイパスが不可能で、かつ根尖病変が確認されている場合、外科的に根の先端を数ミリ切除し、破折片と病巣を一緒に除去します(歯根端切除術)。
この処置も、当院ではマイクロスコープを用いて成功率を高めています。

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破折片の残留は、専門性の高い精密治療で乗り越えられます

根管治療中の偶発症であるリーマー(ファイル)の破折残留は、決して珍しいことではありませんが、その後の処置がその歯の運命を決めます。

東京都江戸川区小岩にある笠原デンタルオフィスは、日本顕微鏡歯科学会認定指導医の技術と、マイクロスコープを駆使し、この難症例に対し、可能な限り安全かつ確実に歯を残すという強い信念をもって治療に臨んでいます。
他院で抜歯を勧められた方も含め、根管内の破折片でお悩みの方は、当院までご相談ください。

 


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