成功率を上げるための設備・器具
根管治療の成功率を上げるためには、知識や経験はもちろんですが、精密な治療に対応するための設備や器具も不可欠です。
近年では医療技術や材料の進歩により、治療の成功率を上げることが出来る設備や器具が次々と開発されています。
当院では、そのような日々開発され続けている歯科技術の中から、患者さんにとって本当に安全でプラスになるものをしっかりと見極め、患者さんにより良い治療を提供するように努めております。
歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)
歯科用顕微鏡も車と同じようにさまざまな種類があるのですが当院で使用している歯科用顕微鏡はCarl Zeiss社のプロエルゴという歯科医師なら誰もが認める最上位機種です。
使様は天吊使様としていてアシスタントが補助しやすいよう工夫をしています。
顕微鏡歯科治療においてはアシスタントとの連携が最大の鍵となります。
連携がスムーズであれば治療回数の短縮になりますし来院回数が短い方がもちろん患者利益につながると考えております。
歯科用顕微鏡を使用するメリット
高倍率での観察
歯科用顕微鏡は高倍率の拡大が可能です。
これにより、歯の根管内部の微細な構造や根管分岐をより詳細に観察することができます
。歯の内部における病変や異常を正確に把握することができます。
正確な診断
歯科用顕微鏡を使用することで、微細な病変や根管の異常をより正確に診断することができます。
適切な診断に基づいて治療計画を立てることができます。
精密な処置
歯科用顕微鏡を使用することで、治療の精度と正確性が向上します。
根管内の微細な病変や根管内の細菌を徹底的に除去することで、再感染のリスクを軽減します。
歯科用CBCT(X線撮影装置)
根管治療を行うにあたり、根の形や病変の位置・広がりを把握することは非常に重要です。
CT画像では、従来のレントゲン画像ではわかりにくいこれらの情報も3次元的に把握することができるため、より確実に治療を行うことが可能となります。
また、通常のレントゲンでは発見できないような小さな病変も発見することができるため、今までの検査ではわからなかった痛みの原因についても把握し、対処することが出来ます。
当院のCBCTにもこだわりがありモリタ製のベラビューという被ばく線量は少なくしながらも細かな部分を撮影できるものにしております
ラバーダム防湿
治療中、また治療後に唾液が根管内に入ってしまうと、唾液中の細菌が根管内に入り込んでしまい、将来的に症状が再発するリスクが高まります。
そのため、術前処置としてラバーダムという薄いゴムのシートを歯にかけることで治療中に唾液や細菌が根管内に入らないように対策をします。
ラバーダムを使用するメリット
防湿性
ラバーダムは歯周組織や舌などの口腔組織から湿気を遮断し、治療領域を乾燥させることができます。
乾燥した状態で治療を行うことで、材料の粘着性やセメントの硬化性を向上させることができます。
隔離効果
ラバーダムは、治療対象の歯を周囲の組織から隔離することができます。
口腔内の唾液や血液、舌、頬、唇などの組織が歯に触れるのを防ぎ、治療領域を衛生的かつ清潔な状態に保つことができます。
ニッケルチタンファイル
ニッケルチタンファイル(NiTiファイル)とは、柔軟性が高くさまざまな形状の根管に対して適切な処置を行うことができる治療器具です。
根管治療では、虫歯に侵された神経を除去するために「ファイル」と呼ばれる器具を使用しますが、このファイルには大きく分けて二種類あり、ひとつが「ステンレスファイル」、もうひとつが「ニッケルチタンファイル(NiTiファイル)」というものです。
ニッケルチタン製のエンドファイルは、従来のステンレスファイルに比べて柔軟性、記憶力、負担軽減、疲労耐性などの点で優れ根管内の曲がりや狭い部分へのアクセスが容易になります。
これにより、より正確で効率的な根管治療が実現され、治療の成功率を向上させることができます。
根管洗浄器具 Piezo Flow
新鮮な薬液を循環させながら根管内を洗浄する器械になります。
根管治療は機械的拡大と化学的洗浄といわれておりますが機械的拡大のみでは根管内の70%近くに未切削領域が残るとのデータもあり、根管治療成功の鍵は根管洗浄といわれております。
当院では海外から直輸入した機器も駆使しながら根管洗浄の質の向上にも努めています。