自費の根管治療は医療費控除の対象になる?費用負担を抑えて精密治療を受けるためのポイント

      2026/09/20

東京の根管治療専門外来、笠原デンタルオフィスで、自費の根管治療は医療費控除の対象になる?費用負担を抑えて精密治療を受けるためのポイント

東京都江戸川区小岩で根管治療専門外来を開設しております、笠原デンタルオフィスです。

「根管治療(歯の根の治療)をしっかり受けて、大切な歯を残したい」
「でも、精密な自費の根管治療を選ぶと、どうしても費用が高額になってしまう……」

歯の寿命を延ばすために、マイクロスコープやラバーダムを使用した高精度な自費根管治療(精密根管治療)が有効であると分かっていても、やはり気になるのが「金銭的な負担」です。
特に、家計を預かるお母さま世代や、将来のために貯蓄も考えたい現役世代の皆様にとって、数万円から十数万円にのぼる治療費は決して軽い決断ではありません。

そんなときにぜひ知っていただきたいのが、国の税制上の優遇措置である「医療費控除(いりょうひこうじょ)」です。

結論からお伝えすると、自費診療で行う根管治療(精密根管治療)や、その後に被せるセラミック治療の費用は、すべて医療費控除の対象になります。
この制度を正しく理解し、手続きを行うことで、実質的な治療費の負担を大きく抑えることが可能です。

今回は、根管治療における医療費控除の仕組み、いくら戻ってくるのかの具体的なシミュレーション、申請のステップと注意点について、分かりやすく解説します。

 

医療費控除とは?自費の根管治療が対象になる医学的根拠

「健康保険が効かない自費診療(自由診療)は、医療費控除の対象外ではないか」と思い込んでいる方は非常に多くいらっしゃいます。
しかし、それは大きな誤解です。

 

医療費控除の基本原則

医療費控除とは、1月1日から12月31日までの1年間において、本人または生計を一にする家族のために支払った医療費の総額が「原則として10万円」を超えた場合、確定申告をすることで所得税の一部が還付(返金)され、翌年の住民税が軽減される制度です。
国税庁の公式見解(タックスアンサー)において、歯科治療が医療費控除の対象になるかどうかは、以下のように明確に定義されています。

「歯科医師による診療又は治療の対価で、その病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の費用は、医療費控除の対象になります」
「金やセラミックなど一般的に使用されている素材を用いた治療は、インプラント治療も含め、治療目的である限り対象となります」

出典:国税庁HP「No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例」より要約

 

精密根管治療が「対象」となる理由

東京の根管治療専門外来、笠原デンタルオフィスで、自費の根管治療は医療費控除の対象になる?費用負担を抑えて精密治療を受けるためのポイント

自費の根管治療は、見た目を美しくする目的(審美目的)ではなく、「深刻な歯の根の病気(根尖性歯周炎など)を治し、抜歯を回避して噛む機能を回復するための『本質的な治療目的』の処置」です。

したがって、保険診療か自費診療かに関わらず、全額が医療費控除の正当な対象となります。
また、治療後に必要となる自費の土台(ファイバーコア)や、セラミッククラウン(被せ物)の費用もすべて同様に対象に含まれます。

 

あなたの場合はいくら戻る?【所得別】還付金シミュレーション

東京の根管治療専門外来、笠原デンタルオフィスで、自費の根管治療は医療費控除の対象になる?費用負担を抑えて精密治療を受けるためのポイント

医療費控除の最大のメリットは、「税金が安くなる(戻ってくる)」ことです。
では、実際に自費の精密根管治療とセラミック治療を受け、総額15万円(税込)の医療費がかかった場合、どれくらいのお金が手元に戻ってくるのでしょうか。

医療費控除の還付額は、ご本人の「総所得金額(年収から所得控除を引いた課税所得)」と「所得税率」によって変動します。
税率は所得が高くなるほど上がる(累進課税)ため、年収が高い人ほど還付される金額(減税効果)も大きくなります。

前提条件

1年間の家族全体の医療費合計:15万円(当院での治療費15万円のみと仮定)

医療費控除の対象額:15万円 - 10万円 = 5万円(この5万円に対して税率が掛かります)

 

ケース①:課税所得が300万円(年収目安:約500万円)の方

所得税率:10%

所得税の還付金:5万円 × 10% = 5,000円

翌年の住民税の減額:5万円 × 10%(一律)= 5,000円

実質的な軽減総額:約 10,000円(実質負担は 140,000円)

 

ケース②:課税所得が500万円(年収目安:約750万円)の方

所得税率:20%

所得税の還付金:5万円 × 20% = 10,000円

翌年の住民税の減額:5万円 × 10%(一律)= 5,000円

実質的な軽減総額:約 15,000円(実質負担は 135,000円)

 

ケース③:課税所得が900万円(年収目安:約1,200万円)の方

所得税率:33%

所得税の還付金:5万円 × 33% = 16,500円

翌年の住民税の減額:5万円 × 10%(一律)= 5,000円

実質的な軽減総額:約 21,500円(実質負担は 128,500円)

※上記の年収目安は、扶養家族の有無や各種控除によって細かく変動します。
また、年間医療費の総額が多ければ多いほど(例えば複数本の歯を同時に治療した場合や、ご家族の医療費と合算した場合)、控除額の上限(最大200万円)まで還付額はさらに増えていきます。

 

金銭的負担を最小限に抑える「家族合算」の裏ワザ

東京の根管治療専門外来、笠原デンタルオフィスで、自費の根管治療は医療費控除の対象になる?費用負担を抑えて精密治療を受けるためのポイント

医療費控除を賢く活用して家計の負担をさらに減らすための、非常に重要なテクニックが「生計を一にする家族の医療費を合算すること」です。


「生計を一にする」とは?
必ずしも同居している必要はありません。
例えば、一人暮らしをしている大学生のお子さまへの仕送りを行っている場合や、別居していても生活費を仕送りしている高齢のご両親がいる場合も「生計を一にする家族」に含まれます。

 

一番「税率(年収)が高い人」の名義で一括申告する

家族の中で、お母さまが自費の根管治療を受け、お父さま(ご主人)が最も高い所得を得ている場合、お母さま自身の名義で申告するよりも、最も年収が高く所得税率が高いお父さまの名義に家族全員分の医療費(子どもの歯科矯正や風邪の治療費など)をすべて合算して確定申告する方が、国から戻ってくる還付金の総額は圧倒的に多くなります。

例:家族の医療費総額が同じ30万円でも、所得税率5%のお母さまが申告すると還付はごくわずかですが、所得税率20%のお父さまがまとめて申告すれば、数万円単位で還付額が増えることになります。

 

根管治療にまつわる費用で「控除対象になるもの・ならないもの」

歯科治療に伴う出費の中には、医療費控除に「含めて良いもの」と「含めてはいけないもの」が細かく分かれています。
申告の際に迷わないよう、網羅的にリスト化しました。

 

医療費控除の【対象になる】費用

東京の根管治療専門外来、笠原デンタルオフィスで、自費の根管治療は医療費控除の対象になる?費用負担を抑えて精密治療を受けるためのポイント

自費の精密根管治療費、および診査・診断料(CT検査代など)

ラバーダム防湿やMTAセメントなどの特殊材料費(治療費に含まれる場合)

被せ物の費用(セラミッククラウン、ジルコニアクラウンなど)

土台の費用(ファイバーコア、メタリックコアなど)

保険診療で支払った窓口負担金(他院での治療分も含めます)

院内で処方されたお薬代、または院外処方箋で調剤薬局で支払った薬代

通院のための交通費(電車・バスなどの公共交通機関の運賃)

※通院日、利用した交通機関、経路、運賃をメモ帳などに記録しておくことで、領収書がなくても交通費として控除に含めることができます。
小さなお子さまの通院に付き添った保護者の交通費も対象です。

 

医療費控除の【対象外となる】費用

自家用車で通院した際のガソリン代や、コインパーキングの駐車料金

タクシー代(※体調が著しく悪く、公共交通機関ではどうしても通院できなかった等の緊急かつやむを得ない理由がある場合を除き、原則として対象外です)

ホワイトニングなど、純粋な容姿の美化・審美目的のみの費用

販売されているハブラシ、ハミガキ粉、マウスウォッシュなどのデンタルグッズ購入費用(予防目的とみなされるため)

 

初めてでも安心!医療費控除の申請ステップと必要書類

医療費控除を受けるためには、会社員(給与所得者)の方であっても、年末調整ではなく「確定申告」を行う必要があります。
手続きは決して難しくありません。
現代はスマートフォンやパソコンから簡単に申請が可能です。

 

準備する3つの必要書類

  • 医療費控除の明細書
    1年間にかかった医療費を、受診した人・医療機関ごとに集計して記入する書類です(国税庁のウェブサイトからダウンロード、またはスマホ申告画面で直接入力できます)。
  • 当院が発行した「領収書」
    確定申告の際に税務署へ提出する必要はありませんが、ご自宅で5年間保管する義務があります(税務署から提示を求められることがあるため、大切に保管してください。※領収書の再発行は原則できません)。
  • 源泉徴収票(会社員の場合)
    スマホで申告する際、内容を入力するために必要となります。

 

申請の時期

東京の根管治療専門外来、笠原デンタルオフィスで、自費の根管治療は医療費控除の対象になる?費用負担を抑えて精密治療を受けるためのポイント

治療を行った翌年の2月16日から3月15日までの確定申告期間中に申請します。
ただし、税金が戻ってくるだけの「還付申告」であれば、その年の1月1日から、過去5年間に遡っていつでも申請することが可能です。
「一昨年に高いセラミック治療をしたけれど申告し忘れていた」という場合でも、今から申請すればお金が戻ってきます。

 

費用を理由に、大切な歯の未来を諦めないでください

「自分の歯を一本でも多く残したいけれど、自費治療は贅沢かもしれない……」
そのように悩まれるお母さま方や、ご家族のために一生懸命働かれている現役世代の皆様にとって、治療費の壁は決して小さくないものです。

しかし、今回ご紹介した「医療費控除」という国の制度を賢く活用すれば、実質的な負担を1万円、2万円と大きく軽減させることができます。
将来的に、もし歯を失ってインプラントや大掛かりな入れ歯(義歯)をやり直すことになった場合の費用や通院の負担を考えれば、今この瞬間に、確実性の高い精密根管治療を選んでご自身の天然歯を救うことは、人生における最も価値ある投資の一つと言えます。

東京都江戸川区小岩の笠原デンタルオフィスでは、日本顕微鏡歯科学会認定指導医の専門的な技術をもって、皆様の大切な歯を1本でも多く残すための精密な治療を行っています。
費用のこと、治療期間のこと、どのようなことでもまずはお気軽にご相談ください。
医療費控除に関しても、受付にて丁寧にご案内いたします。
あなたの歯の未来を、私たちと一緒に守っていきましょう。

 

歯科の費用と医療費控除に関するよくある質問

Q. クレジットカードやデンタルローンで支払った場合も対象になりますか?
A. はい、対象になります。クレジットカード決済やデンタルローンを利用した場合、信販会社が患者さまの代わりに治療費を立て替えて支払った「その年(契約成立した年)」の医療費控除として全額を申告できます。ただし、デンタルローンの金利や手数料の分は控除の対象外となりますのでご注意ください。
Q. 年間の医療費が10万円未満の場合は、絶対に医療費控除は使えませんか?
A. 例外があります。その年の「総所得金額が200万円未満」の方(例えばアルバイトやパートの方、単身で収入が一定以下の方など)は、10万円ではなく「総所得金額の5%」の金額を医療費が超えていれば、医療費控除を申請することができます。
Q. 税務署から「なぜ自費の根管治療が必要だったのか」と診断書を求められることはありますか?
A. 原則として、通常の精密根管治療やセラミック治療で診断書の提出を求められることはまずありません。領収書の項目が「一連の歯科治療費」となっていれば問題なく受理されます。
Q. 保険会社から受け取った「医療保険の給付金」がある場合はどうなりますか?
A. 特約などで、歯科治療に対して民間保険会社から給付金(一時金など)を受け取った場合は、その金額を支払った医療費の総額から差し引いて申告する必要があります。
Q. 夫が単身赴任で別の県に住んでいますが、夫の扶養に入っている私の治療費は合算できますか?
A. はい、可能です。別居していても生活費や療養費の送金が行われており、「生計を一にしている」実態があれば、年収の高いご主人の名義で合算して申告することができます。
Q. セラミックの歯を入れるのは「見た目を良くするため」と言われませんか?
A. 国税庁の基準において、歯科治療で使用する金やセラミックは、一般的に普及している治療材料として認知されています。噛む機能を回復するためのクラウン(被せ物)であれば、天然歯に近いセラミックであっても「治療目的」として正当に認められます。
Q. 確定申告をしたことがない会社員ですが、スマホで簡単にできますか?
A. はい、非常に簡単です。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にアクセスし、画面の指示に従って源泉徴収票と医療費の合計額を入力するだけで、自動で還付金が計算され、マイナンバーカードを使ってその場で送信(e-Tax)できます。
Q. 医療費控除をすると、支払った金額が「全額」戻ってくるのですか?
A. いいえ。支払った治療費そのものが全額戻ってくるわけではありません。あくまで「医療費の支払いに応じて、本来払うべきだった所得税と住民税が安くなる(免除される)」制度ですので、ご自身の税率分の金額が還付・減税される形になります。
Q. 根管治療を自費で行うメリットは何ですか?
A. マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)による20倍の拡大視野と、ラバーダム防湿による無菌環境を確保して治療を行うため、一般的な保険診療の肉眼による治療に比べて、「再発率を格段に抑え、結果的に将来の抜歯リスクや再治療にかかる生涯コストを下げる」ことができるのが最大のメリットです。

 


監修医・医院情報

監修医:笠原明人(日本顕微鏡歯科学会指導医/笠原デンタルオフィス 副院長)

資格及び所属団体

PERF-J(中川寛一主宰)インストラクター
日本顕微鏡歯科学会認定医第66号 指導医第34号(江戸川区取得第一号)、代議員、理事
日本歯内療法学会会員
日本口腔顔面痛学会会員
日本口腔インプラント学会会員
歯科医師臨床研修指導医
日本歯科医師会会員・東京都歯科医師会会員・江戸川区歯科医師会会員
日本歯科保存学会会員
歯学博士


笠原デンタルオフィス・精密根管治療専門サイト:https://endodontics-tokyo.com/

〒133-0056 東京都江戸川区南小岩7-30-12 東名観光ビル 2F
電話:03-6458-0640

電車でお越しの方:
JR総武線小岩駅 徒歩3分

お車・自転車でお越しの方:
近隣の有料駐車場をご利用ください。(駐輪場あり)

PAGE TOP